●アース神族(しんぞく)
出自:北欧神話
別名:単数形:アサ
同一:─
前神:─
字義:─

北欧神話に登場する神々の系統の一つ。
アースガルズに住む。
アース神族は比較的若い世代の神々で古くからの神族。
世界の秩序が神格化された存在であり、多様な特質をもつ神々によって構成される。
戦いの神としての性質が若干多く見受けられる。
北欧西部で崇拝された神々だと考えられる。
巨人の脅威に多く晒されるが、トールの剛勇や、ロキの頭脳で難を逃れている。

ヨトゥン族の祖であるユミルと共に最初の生き物として生まれた牡牛アウドムラが、餌として舐めていた岩塩から
誕生したブーリという男を祖としている。
ブーリの息子ボルを父とするオーディンを王とする。
人間はアース神族によって創造され、人間の保護者として崇拝された。

ヴァン神族とアース神族は地位の違いによって長い戦いを繰り広げていた。
戦いは両者が交互に勝ち負けを繰り返し多大な損害を与えあう。
疲弊した神々は和平条約を結び和平の印にと神々の交換を行った。
アース神族からはホーニルミーミルが送られた。
ヴァン神族からはニヨルドニヨルドの双子の子供達フレイフレイアクヴァシルが送られた。
ニヨルド達はアース神族に歓迎された。
ヴァナヘイムに送られたホーニルミーミルは最初の頃は歓迎された。
しかし、次第にヴァン神族の神々に「この交換は酷い物だった」とまで言われた。
その原因となったのがホーニルの優柔不断な性格であった。
ホーニルミーミルが不在の時には、どんな些細な事でも自分一人では決定する事が出来なかった。
この優柔不断さもさる事ながら、賢い頭脳の持ち主とされるミーミルホーニルの代弁ばかりして、その賢明さを発揮しなかった。
ヴァン神族には不快極まりなかった様である。
そして、それらの不信と怒りがある日ついに爆発してしまい、結果ヴァン神族ミーミルの頭を切りアース神族へと送り返した。
この蛮行により再び戦争が勃発するという事態こそ無かったが、互いの神々の関係は事実上断絶される事となった。

ヨトゥン族と常に敵対関係にあるが、この世が終わる時(ラグナロク)までは正面から戦う事はなく警戒的平和の中にある。
ラグナロクでは、死力を尽くして戦うが、最後に世界と共に滅ぶ事になる。

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