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●アフロディテ●
出自:ギリシア神話
別名:アフロディーテ、ウラニア(天国の女王)、パンデモス(全ての市民の女神)
同一:ウェヌスイシュタル
前神:アスタルテ、イナンナ
字義:「泡から生まれた」
容姿:美しい女性
家族:父にウラノス、夫にヘパイストス
   (一説によると)父にゼウス、母にディオネ、もしくは父にゼウス、母にアルテミス、
   アレスとの間にエロスハルモニアフォボスディモス
   (一説によると)ゼウスとの間にエロス
   ヘルメスとの間の子にヘルマフロディトスアンキセスとの間の子にアイネイアス

オリュンポス十二神の一人。
愛と美、豊穣の女神。男女の恋愛を司る。あらゆる生命の愛欲を掻き立てる。
切断されたウラノスの男根から漏れた精液が海の泡(アプロス)となって生まれた。
季節の女神達により天界に運ばれ、そこでゼウスによってヘパイストスの妻とされる。
自分に興味を示さないヘパイストスに対し、プライドを守る為に夫としたとも言われる。
非常に浮気性。アレスを愛人にしていた。

一度だけヘパイストスは彼女の浮気性をたしなめる為に、魔法の椅子(もしくはベッド)を
作り、アフロディテがアレスと浮気した現場を魔法の椅子に取り押さえ、
アレスと一緒に椅子に捕らえられたまま晒しものにされた。

ペレウステティスの結婚式にただ一人招待されなかったエリスは怒って
「一番美しい女の為に」と刻んだ金の林檎を神々のいる中に投げた。
それをヘラアテナ、アフロディテの三女神が奪い合った。
ゼウストロイアの王子パリスに判定を命じた。
其々がパリスを買収しようとして、ヘラは支配者となる権力を、アテナは軍事において
偉大なる名声を、アフロディテは世界で一番美しい女性を娶らせると約束した。
パリスはアフロディテを選び、ギリシアメネラオスの妻ヘレネーとの結婚を望んで
彼女を誘拐し、アフロディテによりパリスとヘレネは恋に堕ちた。
これに怒ったスパルタ王により、トロイアとスパルタの大戦争(トロイア戦争)が起こった。
以後、トロイアはアフロディテ庇護のもと、ヘラ、アテナの迫害を受けることとなった。

愛を司るケストスという帯を持っている。
アフロディテは見る者の美しさを増す不思議な鏡を持っていた。
ある時、アフロディテは鏡をどこかへ置き忘れてしまった。
それを拾った羊飼いは鏡に映った自分の美しい姿の虜となった。
母の命で鏡を探しに来たのはエロス
エロスは鏡に見惚れている羊飼いを見つけると、鏡を奪い取って天界へと帰った。
泣き喚く羊飼いの周りの芝土には、カンパニュラが咲いたと言う。
古代の鏡に似たこの花は、「アフロディテの姿見」と呼ばれる。

ピグマリオンという彫刻家がこの女神を模した女性像を作り、
そのあまりの美しさにピグマリオン自らが像に恋をしてしまった。
ピグマリオンはアフロディテに祈り、アフロディテは彫刻家を哀れに思ったことと、
女神を模した像に恋をしたということに気分を良くし、
女性像に命と「ガラテア」という名前を与えた。