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●赤い単衣(ひとえ)の怪●
出自:「今昔物語集
別名:─
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:赤い単衣

冷泉院の東に僧都殿という化け物屋敷があった。
夕暮れ時になると寝殿の前から赤い一枚の単衣が飛来して、
屋敷の戌猪(北西)の角にある古い榎の大木にするすると登ると言う事があった。
ある武士がその単衣を弓で射抜いてみたが、単衣は何事も無かった様に登っていった。
武士が榎の梢へ登って確かめると、あたりの土が血に染まっていた。
武士は化け物に重傷を負わせたと得意になっていたが、翌日には死んでしまった。