●アピス● 出自:エジプト神話 別名:ハアーピ 同一:エポパス、オシリス 前神:─ 字義:─ 容姿:肌は漆黒、額には白い菱形の紋が背には鷲の紋が刻まれ、尾は二股に分かれ、 舌の裏にはスカラベの姿が描かれる等29の特徴を持つ牡牛 牡牛の姿をした豊穣神。 プタハのバー(魂)又は使者。 生涯に一度しか子を産まない牝牛が、天上からの光線(稲妻)で身ごもって産む。 この牛を殺した人間は発狂する。 信仰の中心地メンフィスでは、選び出された牡牛をアピスそのものとして信仰した。 アピスはその寿命が尽きるまで丁重に世話をした。 アピスが死ぬ度に国王が喪に服していたと言われる。 死後はミイラ化処置を施され神殿に安置され次代の牛を神々の陪審員が選定した。 陪審員は神官達であったと考えられる。 もし生前に新しいアピスに適合する牛が見つけられると、新アピスとして崇められ、 前のアピスは殺されてしまう。 やがて、オシリスと同一視され、オソラピスという複合神が誕生する。 後の世では、ギリシアの神々の特性も吸収している。 旧約聖書「出エジプト記」で、十戒を持ってシナイ山から降りてきたモーセを出迎えた 「異教の神の偶像」は、アピスをかたどった牡牛の像であったとする説がある。 |