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●アテナ●
出自:ギリシア神話
別名:アテネ、パラス・アテナ(アテネ)
同一:ミネルヴァ
前神:─
字義:─
容姿:甲冑を身にまとった凛々しき少女
家族:父にゼウス、母にメティス、(アッティカ伝承によると)子にエレクトニオス

オリュンポス十二神の一人。
戦い(戦略)と平和、技芸(織物、陶器、冶金)、知恵、医術を司る女神。
笛、ラッパ、壺、鋤、熊手、くびき、手綱、戦車、船等を発明した。

全知全能のゼウスと知恵の女神メティスの間に出来た子は父親以上に賢くなると
ウラノスに予言され、ゼウスは自分の子に地位を奪われるのではないかと考え、
メティスを飲み込んだ。生まれた子だけを飲み込んだという説もある。
信託は子が男であった場合ゼウスの地位を奪うであろうとも、
子が生む男子の子がゼウスの地位を奪うであろうとも言われる。
子を飲み込んだ後、頭痛に悩んだゼウスは息子ヘパイストスに頭を割らせた。
するとアテナはゼウスの額から武装した姿で飛び出して来た。

ギガントマキアでは、巨人の中で最も強力なエンケラドスと戦い、
シチリア島を投げつけて倒した。
トラキアでは不死身のアルキュオネウスをヘラクレスと共にひきずり出して倒した。

イージスという盾を持ち、表面にメドゥーサの首がついている。
メドゥーサゴーゴン三姉妹は元は美しい娘達であったが、
自分の髪を女神の物よりも美しいと誇った為アテナの怒りをかい醜い化け物にされた。
その上アテナはペルセウスメドゥーサを退治しようとすると、
鏡になっている盾を与えた。
こうしてアテナはペルセウスからメドゥーサの首を贈られた。

アテナは戦いの女神だが、自分の国家や家庭を守る為の戦いしかせず、
戦いの為の戦いをする事は決して無かった。
アテナは味方を守護し、的確な指導を与える事が大切だとした。
同じ軍神のアレスは相手を殺す事を大切だとするので二人の仲は良好では無い。
普段は槍や甲冑をゼウスに預けており、戦いの際にのみそれを身につける。

通常はアテナの名で名乗っており、後から自分でパラスアテナとつけたとされている。
アテナは電光の槍を持っており、パラス(槍をかざす者)・アテナとされたという話や、
アテナはトリトンの娘パラスと一緒に育てられたが、事故でアテナが彼女を殺してしまい、
彼女はパラスの遺志を継ぐ為パラス・アテナと名乗ったと言う話がある。

ギリシアの首都アテネの守護神。
アクロポリスパルテノン神殿は彼女に捧げられた物。
アテネ市は元はケクロピアと言う名であった。
ポセイドンとアテナの両者がこの市を自分の保護下に置きたいと思い、二神はこれを
ゼウスに掛け合い、ゼウスオリュンポス十二神で会議をし、
人間に必要な物を授けた方をケクロピアの守護神にと決めた。
ポセイドンは三又槍をふるって大岩を砕き、噴出した塩水を美しい馬に変えた。
一方アテナは槍で地をつきオリーブの木を生やした。
ケクロピア王ケクロプスオリーブを選び、ケクロピアはアテネとなった。
オリーブの木が彼女の神木とされ、ふくろうを好んでいた。

彼女は処女性を守り通したが、アッティカの言い伝えによれば彼女には一人の子がいる。
アテナはアフロディテに捨てられたヘパイストスの元へ武器を注文する為訪れた。
その際ヘパイストスに突然愛を告白されるが、アテナはその場を逃げ出してしまう。
ヘパイストスは諦めずに追いかけ、強引にアテナを抱きかかえ、腿を濡らした。
その精液が大地に染み込むと大地が懐胎し、エレクトニオスという男子を産んだ。
アテナはこれを自分の子としたのである。

アテナ以上の腕であると自負したアルケニーと織物勝負をし怒って彼女を蜘蛛に変えた。
一説によると哀れんで蜘蛛へと転生させたとも言われる。
オデュッセウスの守護神。
ヘラクレスに武器を与え助言をした。
ペルセウスから贈られたペガサスベレロフォンに与えた。
アルゴスに勧告しアルゴー号という予言能力のある船を作る手伝いをした。
ヘラアフロディテと美しさを競い合った。

ギリシアで最も人気があり、数多くのエピソードが残っている。