● 出自:日本→東北、埼玉県、山梨県、長野県等、「絵本百物語─桃山人夜話」 別名:小豆磨ぎ、小豆さらい、小豆さらさら、小豆しゃらしゃら、小豆ごしゃごしゃ 同一:米とぎ婆、ざくざく婆、小豆婆、小豆はかり 前神:「絵本百物語─桃山人夜話」によると、山寺の小僧の霊魂 字義:小豆を洗う様な音を立てる事から 容姿:不明。小さな老人とも老婆の姿とも シャカシャカとまるで小豆を洗う様な音を出すが、音だけなので害はない。 無理にその正体をのぞこうとするとからかわれて川に落とされてしまう。 地方によっては「小豆とごうか、人とって喰おうか」と歌を歌いながら小豆を洗う。 何故小豆なのかというと、小豆が神祭り用の特別な食品だからという説がある。 埼玉県では、実際に人をさらうといわれる。 山梨県では、古い橋の下に現れる。 この橋は明け方に通ると小豆を洗う音がし、その音は遠くに離れてもなお聞こえた。 東北地方に伝わる話では、貧乏な百姓の嫁取りの時期に、赤飯を作るれなかった。 すると台所でショキショキという音がし、行ってみると、赤飯が山の様に置いてあった。 小豆洗いが置いていってくれた、と皆喜んだという。 長野県の小豆洗いは付紐小僧と関係が深いとされる。 「絵本百物語─桃山人夜話」によると谷川で小豆を洗っていた時に、 同宿の坊主に突き落とされ殺された山寺の小僧の霊魂とされる。 |