●インド創世神話● 出自:「リグ・ヴェーダ」 「リグ・ヴェーダ」には創世神話にまつわる讃歌が幾つか紹介されている。 太初に茫洋たる原水が存在し、その水は繁殖しようと努力し、苦行して熱を発した。 ヒラニア・ガルバ(黄金の胎児)が孕まれ、創造神が生まれた。 この神はプラジャーパティとされるがこれは後世の人々が付加しかものだと言われる。 ヒラニア・ガルバは後に「黄金の卵」とされ、その卵から一年後に創造神が生まれた。 更に一年後、創造神は語ろうとして「ブール」といい、それが大地となった。 「ブヴァハ」というと空界になり、「スヴァル」というと天界となった。 この様に創造神は季節や子孫である神々、悪魔達を創造した。 原人プルシャは千頭、千眼、千足を有し、広く大地を被っていた。 神々がプルシャを生け贄として祭祀を行った際に家畜が生まれ、 更に意(心)から月が、目から太陽が、口からインドラとアグニが、気息から風が、 へそから空界が、頭から天界が、両足から大地が、耳から方位が生まれた。 プルシャを分割すると口はバラモン(祭官)に、両腕はクシャトリア(王族)、 両腿はヴァイシャ(庶民)、両足はシュードラ(隷民)となった。 |