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●イヌイット(ぞく)
出自:
別名:─
字義:─

一般にエスキモー(アルゴンキン語の軽蔑語で「生肉を食べる人」)の名で知られる部族。
アラスカからグリーンランドにかけての北極地方に住む。
彼等は約5000年前にシベリアから海を渡り、北米大陸に広がった。
イヌイットの文化は比較的画一的で、全ての人々がエスキモー・アレウト語族に属する
言葉を使い、多くは北太平洋、ベーリング海、北極海に囲まれた、
木も育たない厳しい自然環境の中で暮らしている。
これらの地域は短い夏と非常に長く暗くそして厳しい冬を特徴とする。

イヌイット族の内アラスカ・グループにはコディアック島民とティキガク族、イヌピアック族が
含まれ、またコブク族はアラスカ西部に住むイヌピアック族の一支族である。
更に、ヌナミウ族とはカリブーを主食とする内陸部の人々の事を指す。
大陸本部の北極圏とカナダの島嶼(とうしょ)部に住む中央グループには、マッケンジー、
コッパー、ネットシリック、イグルリック、バフィン島のイヌイット族が含まれる。
彼等は伝統的な「エスキモー」であり、長い北極地方での冬にはイグルーに住み、
アザラシが浮氷塊の隙間の空気穴から顔を出した所を捕獲し、犬ゾリで移動した。
カリブー・イヌイットは、内陸部でカリブーを狩猟し、ハドソン湾北東部の淡水湖や川で
漁労を行っていた。
またグリーンランドの人々にはバフィン島北部のグリーンランド海沿岸に住む
北極イヌイットがいる。