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産女(うぶめ)
出自:日本→愛媛県、北九州、「好色一代女」
別名:ウゴメ、オゴメ
同一:船幽霊、赤抱かしょ、児を抱かしょ姑獲鳥青鷺火
前神:─
字義:─
容姿:出産による出血で腰より下を真っ赤に染めた姿。赤子を抱いている

死んだ産婦の幽霊
橋のたもと、道の端、海岸、寺の入り口等に現れる。
通りかかる人に赤子を抱いてくれる様に頼む。
しかし抱いた赤子はだんだんと重くなってゆく。
絶えられない程の重さになった赤子を良く見ると、大きな石や石塔であったり、
重くなった赤子に耐え続けると産女から感謝され、怪力や金銀財宝を授かる。

愛媛県の言い伝えによると、夜更けに海岸から聞こえてくる赤子の声を産女と呼ぶ。
その鳴き声を聞くと足がもつれて歩けなくなってしまう。
草履を投げて「これがお前の親だよ」と言うと鳴き声はやみ、足のもつれも治る。
北九州では船幽霊を産女と呼ぶ。
柳田国男によれば、産女の多くが浜や渚に現れる事が多かったので混同したようだ。
江戸時代には中国の姑獲鳥と混同される。
「好色一代女」によれば、赤ん坊の姿。水子であるとされる。