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馬鬼(うまおに)
出自:日本→愛媛県→喜多郡→大川村、大分県→直入郡→久住町
別名:─
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:(愛媛県)身長は二間、(大分県)馬二頭分の大きさ、怪しい光を放つ目と
    耳までさけた口、二メートル近い長さのたてがみを持つ

愛媛県、蔵川の城主左京之介は白馬に乗って付近を回っている時に落馬してしまい、
馬もろとも谷底に落ちて死んでしまった。
以来、その辺りでは黄昏時になると鈴の音と馬のいなりが聞こえる様になり、
その馬の霊が二間(約3.5メートル)もの大きさの馬鬼となって現れた。
土地の者達が供養の為法界を営み、六地蔵を建ててからは現れなくなった。

大分県、都野の嵯峨明神の神保祭の際、土地の有力者朽綱氏が神馬を献上する
ならわしがあり、祭礼は終わると馬は次の年まで黒岳に放っておく事になっていた。
ある年、その馬がいなくなり、以来祭礼毎に放つ馬がことごとく消えてしまった。
同時に、黒岳や阿蘇野を通る人々が馬の様な怪物に襲われると言う事件が続いた。
これは最初に消えた神馬が妖怪化してやった事であった。
事を憂いた大友義鑑と言う殿様は二人の家来に馬鬼退治を命じて黒岳に派遣した。
家来は大きな石を楯に、弓と大長刀で馬鬼を退治した。
その後、馬鬼の祟りか二人の家来に不幸が続いた。
そこで塔ヶ原に一社を建てて馬鬼祭を行ったと言う。