●ウェンディゴ● 出自:カナダ→ネイティヴアメリカン(アルゴンキン族、オジプワ族等) 別名:ウィンディゴ 同一:イタクァ・ザ・ウェンディゴ 前神:─ 字義:─ 容姿:墓から彫り出した人間の骸骨の様な顔。体長は5mに達する 冬の飢餓もしくは極度な牛飲馬食と結びついた狂気の擬人化。 森林地帯に棲む霜と氷の巨人で、いつも空腹感にさいなまれているマニトゥの一つ。 その巨体からは考えられない様な物凄い速さで雪の中を駆け巡る事が出来る。 暗い雪雲がかかり凍てつく風の吹きすさぶ夜、風と共にやって来る。 ウェンディゴは捕まえた人間をバラバラに引き裂き、肉と骨を貪り、血を飲み干す。 村人はそれを防ぐ為に美しい娘の生け贄を捧げた。 さらった人間が痩せ細っている場合は冬の間食べ物を与え太らせてから食べる。 ウェンディゴは目にも留まらぬ速さで近づきその足は見えずまるで 空を飛んでいる様に見える。実際に空を飛ぶと言う説もある。 しかし通り過ぎた雪上にははっきりと巨大な足跡が残る。 どこに棲んでいるのかは様々な説があり、巨大な洞窟に棲んでいるとか 永遠に雪の中を彷徨っているとか言われる。 同じ地方に入植した白人の間にも、死を予兆する悪霊として近年まで信じられた。 アルゴンキン族の伝承によれば、道に迷い飢えた狩人が悪鬼となった物。 オジプワ族の伝承によれば、人間に取り憑いて家族を食わせる悪鬼。 ウェンディゴに呪いをかけられた者は、寒気にふるえ高熱を出して死んでしまう。 ウェンディゴ自身にとり憑かれた者は、血と肉を求め極寒の大地を彷徨う悪鬼と化す。 これをウェンディゴ病と言う。 20世紀に入り、この怪物は「クトゥルー神話」に取り入れられ、 旧世界の一柱「イタクァ・ザ・ウェンディゴ」となった。 |