●ヴァンパイア●
出自:全世界、「吸血鬼ドラキュラ」
別名:─
同一:人狼(ワーウルフ)夢魔、魔女
前神:─
字義:─
容姿:トルコ語の「UDER(魔女)」から、セルビア語の「VAMPIR(飛ばない人)」から
ポーランド語の「UPIOR(翼ある亡霊)」から等諸説あり
家族:赤黒い顔で血液の為に体が膨らんでいる死体

吸血鬼。世界中に数多くの伝説が残っているが、最も有名なのはスラヴを起源とする物。
肉体を持って墓から戻り、生きている人間の血(精気)を吸って生命力を奪う死者の事。
ヴァンパイアは死体に侵入した悪霊であるという説や死者本人のであると言われる。
ウィルス感染が原因とする説もある。

ブラム・ストーカー「吸血鬼ドラキュラ」によると影がなく鏡にも写らない。
ドラキュラは外見は殆ど人間と変わらない。
昼間は自分の棺の中に入って眠り、夜になると起きだしてきて家の中に入り込み、寝ている人間の血を吸う。
血を吸われた者も死んだ後にはヴァンパイアとなる。
血の吸い方は相手を絞め殺して血を吸ったり、寝ている相手の血を吸うと言う方法。
鋭い牙で血をすするという話は多く聞くが、実際の伝承には少ない。
ロシアやブルガリア、東スラヴでは先のとがった舌で血をすするという伝承が多い。
ヴァンパイアに血を吸われた人間以外でも犯罪者、悪人、呪術師、私生児等が死ぬとヴァンパイアになる。
それ以外にも猫や鳥等が死体の上を飛び越えたりするとヴァンパイアになる事がある。
それらの死者がヴァンパイアになるのを防ぐには死体の首を切り落とす他に、口の中に貨幣を入れたり、
死体を棺にうつ伏せにしかすがい等で蓋を開かなくしたり、副葬品を入れたり、鎌を入れたり、
口の中にニンニクを入れたりする方法がある。
ヴァンパイアはニンニクを嫌う。
窓や扉にニンニクをぶら下げたり、すり付けたりするとヴァンパイアはそこから家に侵入する事が出来ない。
馬蹄も苦手であるとされ、窓や扉に下げておくとよい。
塩や銀、イコン(聖画)等も苦手だとされる。
ヴァンパイアの退治方法はさんざしの杭で心臓を貫くという方法が最も知られている。
野生のバラの木やとりねこ、はこやなぎの木の杭等様々な説があり、真っ赤に焼いた鉄串を用いる所もある。
しかしこれは本来はヴァンパイアを退治する方法ではなく、単にヴァンパイアを墓に釘付けにするという意味を持つ。

ヴァンパイアと人間の混血はダンピールと呼ばれ、ヴァンパイアを殺す能力を持つ。
しかしダンピールは死ぬとヴァンパイアになる。
土曜日に生まれた者(サバタリアン)はヴァンパイアの正体を見抜く能力がある。
白い羊膜をつけて生まれた者(クルースニク)は赤い羊膜をつけて生まれたヴァンパイア(クドラク)と戦う力を持つ。
サバタリアンやクルースニクの事をヴァンピルディージと呼ぶ。
太陽の光を嫌うと言う説もあるが、少なくとも19世紀まではその様な話は無かった。
また月光で滅びたヴァンパイアが蘇ると言う話もある。
ヴァンパイアの能力として変身能力があり、狼、鼠、猫、蛙等に変身出来る。
自由に大きくなったり小さくなったり姿を消す事も出来るが、動物には見破られる。
ヴァンパイアは老化せずに腐敗もしない。

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