●パン●
出自:ギリシア神話
別名:─
同一:フォーンファウヌス
前神:─
字義:「全て」
容姿:毛深い人間の上半身と山羊の足、角、耳を持つ(一説によると)全ての神の中で最も年老いている
家族:父にヘルメス

森林の神。羊飼い、山羊飼いの神。音楽の神。
葦で作られたシュリンクス(もしくはパンフルート)と言う笛を持つ。
陽気な性格で女好き。
パンの生まれながらの奇妙な格好に母親も乳母も逃げ出した。
ヘルメスは喜んでオリュンポスに連れ帰り、パンは神々に可愛がられた。
全ての神を慰めた事から、「パン(全て)」と呼ばれる様になった。
オリュンポスの神とティタンの戦いではパンが大きなときの声をあげると巨人はひるみ、その隙をついて戦いを優勢に転じる事が出来た。
ゼウスはこの功績を重く見て、パンが多少の悪さをしても大目に見ていると言う。
パンの声を聞いて驚き恐れる状態から「パニック」と言う言葉が生まれた。
この事から、パンは熱情や狂気と言った人間の感情を司る。
人間が原因不明の恐怖で錯乱状態に陥るのはパンの仕業とされる。

ある時パンはニンフ、シュリンクスに一目惚れをした。
シュリンクスを強引に追いかけ始めた。
あと少しで捕獲となったその時、シュリンクスは川辺に生えた葦に姿を変えた。
パンはどれがシュリンクスの変じた葦かわからなかったので、その中の一本をとって笛を作った。

アポロンが竪琴、パンは葦笛で音楽の腕を競い合った事があった。
パンのファンだったミダス王はアポロンの勝ちを認めようとしなかった。
その為、怒ったアポロンに音楽のわからない耳なら、とロバの耳にされてしまった。
ギリシアではロバは音楽のわからない動物と考えられている。

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