●パワー●
出自:ユダヤ教キリスト教
別名:デュナミス、ポテンティアティス、ポンティアティス、ポウテンテイト、オーソリティー、エクスシア、エクスシアイ、エクスシアニ、シニョリエ、
 ポテスタ、プロテスターテス、性格の精霊、日本語:能天使、複数形:パワーズ
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:武装した姿

偽ディオニュシオスによる天使の階級の中級第三位。
ケアード「権天使と能天使」によると、七十人訳聖書が最初に能天使(デュナミス)と言う用語を「主の軍勢」と言うギリシアの概念に
相当する者として天使の位の一つに用いたと言う。
「テオドトゥス抜粋」によると、神により最初に創られた。
自然界の物理法則の維持を司る。
堕天した天使の軍勢の最前線に陣取り、対抗する。
武装した姿で天の通路を巡回する役目も持ち、常に戦闘体制をとる。
また、パワーは我々人間の心のバランスを保ってくれる天使でもある。
しかし、人間の心の暗黒面に触れる事が多く、また堕天使達の悪の誘惑に身を晒され続ける為、堕天する天使が最も多い階級である。
聖パウロはパワーは善でもあり、悪でもあると厳しく警告している。
グレゴリウス教皇の見解では、パワーは悪魔を統括している。
この天使達の長はカマエル、もしくはラファエルとされる。
フラッドによると、パワーの長はサマエルとされる。
ヘルメス主義によると、パワーの長はエルトシとされる。
長の一説ともされるカマエルであるが、彼を堕天使だとする説もある。
このパワーから堕天した有名な堕天使としてベレト、カルニウェアウ、カレアウ、アンドラス、ガープ、フラウロス、ヴアル。
ユダヤ人フィロンは6人の最高位のパワーを「神の言葉」「創造の力」「君主の力」「慈悲」「立法」「懲罰の力」に分類した。

近代の秘教では性格の精霊と呼ばれる。
バレット「魔術師」によると、ディオニュシオスはパワーをセラフと同等視した。
ミルトン「失楽園」によると、パワーは守護天使の位に相当する者だと言う。

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