●ベルゼバブ●
出自:ユダヤ教キリスト教レメゲトン、「失楽園
別名:ベールゼブブ、ベルゼブブ、ベルゼブル、ベールゼブウル、ベールゼヒュート、ベールゼビュート
同一:サタンルシファーサタナエル悪魔大王
前神:バアル・ゼブル
字義:ヘブライ語「蝿の王」「糞山の王」
容姿:「レメゲトン」巨大な子牛や尾長の牡山羊の姿
 パランジェーヌ「ゾディアコ・ヴィテ」途方もなく巨大で、額には火の帯を巻き、
 頭に二本の大きな角を持った姿。肌は真黒、全身を長い毛が覆い、
 両肩に蝙蝠に似た大きな翼、アヒルの足、ライオンの尾を持つ
 ジル・ド・レーの目撃談によれば、豹の姿
 コラン・ド・プランシー地獄の辞典」によると、羽に髑髏マークのついた巨大な蝿

元々はカナンの神「バアル・ゼブル」であったが、ユダヤ教によって貶められた。
疫病を引き起こす悪魔悪魔の貴公子。
堕天した熾天使(セラフ)の王にして、ルシファーに次ぐ地位とされる。
一説ではサタンを凌ぐとさえ言われる。
蠅は再生を願うの仮の姿であると考えられた。
蠅の王は死の王、の運び手であり、支配者であると考えられた。
蝿は腐敗の象徴でもあり、死骸を母なる大地に帰す、聖なる使命を持つ。
よってベルゼバブは死霊の主と言う事になる。
また蠅は地球上で最も速く移動できる生物とされ、その為ベルゼバブは悪魔の中で最も俊敏な者とされる。
「ベルゼバブ」という名前は、後世のパレスチナでそう呼ばれた名として説明され、天使としての名は別にあったものと思われる。
の救済を受ける者の名前を全て記しているとされる「生命の書」からもその名前を削られ、明らかにはなっていない。

旧約聖書にも四度登場した。
イスラエル王アハズヤはエクロンの神バアル・ゼブルの予言を聞いている。
ペリシテ(パレスチナ南西部の地中海に面する地方)人の崇拝する魔神の一つ。
新約聖書では悪霊の王とされる。
「マタイによる福音書」、「ルカによる福音書」では、悪霊にとり憑かれた人達を救ったイエス・キリスト
「悪霊の頭ベルゼブルによらなければ、この者は悪霊を追い出せはしない」という非難を受ける。
キリストは「サタンサタンを追い出せばそれは内輪もめだ。
そんなふうでは、どうしてその国が成り立っていくだろうか。
私がベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら、貴方達は何の力で追い出すのか」と切り返している。
ビンスフェルトの七つの大罪の対応悪魔のリストによると、「大食」を司る。
スペンサーのリストによると、「嫉妬」を司る。
聖フランチェスコと敵対する。
ジョン・ミルトン失楽園」によると最高位の反逆天使とされる。
サタンの有能な参謀にして誠実な友として描かれる。

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