●ペレ●
出自:アメリカ→ハワイ
別名:マダム・ペレ、ヒナ・マイ・マラマ(月を食らうヒナ)
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:まっすぐと伸びた背筋に満月の様な丸く美しい胸をした美女
家族:姉(名前不明)、妹にヒイアカ、夫にカマプアア

火山の破壊の女神。流れ出る溶岩が神格化したもの。
マダム・ペレとも呼ばれる。
その力は溶岩で、あらゆる土地を溶岩で焼き尽くしてしまう。
一種の幻霊として出現する事もある。
宵の口の寂しい道沿いに、白い子犬を連れ赤いムームーを着た姿で立っている。

年頃になったペレはワヒアロアという若者と結婚した。
しかしワニアロアはペレクムラニという乙女に魅了され姿を消してしまう。
ペレは彼を探す為に自分の住んでいた天空の南の国ハパクエラからポリネシア(ハワイ)地方へと向かう。
元々はタヒチから来た神で姉の夫を寝取った為追い出されたのだという説もある。
彼女の両親はペレの頭上に「海」を授けた。
その為当時陸続きで荒野だった島々がペレの流した海により水中に没してしまう。
やがて少しだけ水が引いた為に島となったと言う。これがオセアニアの島々である。
別の説によれば、悲しみに明け暮れるペレの涙が海になったとも。
オセアニアの島々での滞在期間は実際の火山の噴火経路と重なっていて、現在はキラウェアに滞在しているとされている。
またキラウェア火山を掘り起こした張本人であるとも言われ、火の神々を取り仕切る。
噴火が近づくと島民に危機が迫っていると警告する。

ある日ペレは魂だけが美しい女性となり、近くの島のフラダンスに現れ、若き首長ロヒアウに恋をしかけた。
三日後、この地を去らなければならない事を告げたペレは使者を遣わせる事を約束し、忠実な妹のヒイアカを遣わせた。
ロヒアウとヒイアカは神と只の人間の結婚に反対する精霊によって帰りが遅れてしまう。
それが原因でペレは二人の仲を疑った。
嫉妬と妄想の為、ペレはヒイアカの友人と大切な森を焼いてしまう。
ロヒアウはこの冒険でヒイアカに惹かれるが、ヒイアカは姉を欺くことが出来なかった。
しかし森の惨状を見たとき、ついにロヒアウと結ばれてしまう。
それに大激怒したペレは二人を溶岩で焼き尽くそうとする。
ヒイアカは呪力で身を守り、焼け死んだロヒアウのを肉体に戻すと故郷に戻った。

豚男のカマプアアに求婚された際は、「豚の子め!」と罵って退け争いが起こった。
カマプアアを炎で追い立てるが、彼は霧と雨で炎を消し豚と共にペレの土地を荒らした。
ついにほとんどの炎が消え、聖なる火炎柱のみになってしまった。
そこでペレは休戦を申し入れた。
両者は領土を分け、ペレは溶岩の流れるプナ、カウ、コナの地をとり、カマプアアはヒロなどの湿地の多い土地を得た。
最終的にペレは屈服し妻になる事を承諾した。

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