● 出自:日本 別名:─ 字義:─ 室町後期(16世紀)の絵巻。 さまざまな妖怪が夜行する様を描く。 青鬼、赤鬼の他琴、琵琶、笙、沓、扇、鍋、釜、五徳等の器物、 調度の化け物を集めて連続的に描く。 これに類似した「付喪神絵巻」(模本が伝存)が、器物や調度を粗末に扱うと、 後日それらの妖怪が京の町中を練り歩く、という意味の内容を説いており、 これに類することが描かれていると推測される。 たくましい空想力と、戯画的な諧謔味を帯びた画面は、絵巻作品中でも異色である。 遺品の種類も多く、いずれも土佐派系の画家の手になるが、 京都、大徳寺真珠庵の一巻は構成が整い、最古の物とされる。 肥痩の著しいのびやかな描線に濃彩を施し、奔放な作風を示す。 重要文化財。 |