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鎌鼬(かまいたち)
出自:日本→新潟県、岐阜県→飛騨地方
別名:─
同一:かまきりむし、あかむし、すないた、豆つま、(鳥山石燕によると)窮奇(きゅうき)
前神:─
字義:─
容姿:不明。(一説によると)両手が鎌になった鼬の姿

一瞬で太刀傷を負わせる怪現象。風鬼や風神の一種とも言われる。
「本朝三奇」の一つ、また「越後七奇」の一つとされる。
旅人と武士は襲わない。また、貧民のみが襲われるとも言われる。
切られた人はいつ切られたか気付かず、痛みがないとか出血がないと言われる。
旋風にのって現れるとされる。
鎌鼬を防ぐには、障子に古い暦を貼ればよいという。
傷には暦の黒焼きを塗るか燃やした暦の灰を粉にして白湯で飲むと治る。

岐阜県飛騨地方には鎌鼬は三人の神様(三兄弟)説がある。
最初の神が人間を押し倒し、二番目の神が刃物で切り、三番目の神が薬を塗る。
だから痛みを感じない。新潟県には多数の被害例が残っている。

「鎌鼬現象」として旋風等で真空が生じ、これが皮膚に裂傷を作る自然現象と言われる。
俳句では冬の季語とされる。