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●カロン●
出自:ギリシア神話
別名:カローン
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:長髪でみすぼらしい服を着た老人
家族:母にニュクス

冥府(タルタロス)に流れる川、アケロン河もしくはステュクス河の渡し人をしている。
その対岸にケルベロスが棲んでいる。
カロンの舟は皮で出来ていてとても軽く、生身の体を捨てた魂しか乗る事は出来ない。

タルタロスに行く為にはカロンに一枚の銅貨を渡さなくてはならない。
その為、古代ギリシアでは死者を埋葬する際にその口に1オボロス(銅貨)を入れた。
今日の発掘作業でも証明されている。
正式に埋葬されなかった亡者達は河を渡れず、冥府にたどり着く事が出来ない。
百年程川辺を彷徨い歩いた後、向こう岸に渡してもらえるとも、
永遠に渡れないとも、言われる。

死んだ妻を冥府まで連れ戻しにきたオルフェウスの曲に感動して、渡し賃がなくても
河を渡してしまった(もしくは取るのを忘れてしまった)。
ヘラクレスが12の試練の一つとしてケルベロスを捕まえに来た時、ヘラクレスは
カロンを恐喝して強引に舟に乗り込んだ。一説には河を泳いでいったとも言われる。