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火車(かしゃ)
出自:日本、「画図百鬼夜行」、「北越雪譜」
別名:─
同一:─
前神:─
字義:火に包まれた車をひいていた為
容姿:「画図百鬼夜行」によると、人間の大きさで二本足で立つ巨大な猫
   もとは火に包まれた車をひいた

葬儀の場所を襲って棺のふたを開け死者を奪っていく妖怪。
出現する時は嵐を巻き起こし、黒雲に包まれている。
また葬式の時に嵐が起こり、棺が吹き飛ばし棺のふたまで取ってしまうことがある。
これを「火車に憑かれた」といい大いに恐れまた恥とした。
これは亡者が生前の多くの罪により地獄の火車が迎えにくるという民間伝承がある為。
悪事を重ねた人間の墓地の死体を夜に掘り返して心臓をむしって食べるとも。
炎に包まれた車に死体を乗せ、上空から悪人の家に投げ落とす。
東京浅草では、投げ落とされた家はその日の内に誰かが死亡すると言う。
平安時代頃は火車と言えば死者を冥界へと運ぶ火に包まれた車であった。
これが転じて猫の妖怪になったという。

「北越雪譜」によると、吹雪の中を火の玉に包まれて棺の上までやってきた。