●ケルベロス● 出自:ギリシア神話 別名:─ 同一:ナベリウス 前神:─ 字義:─ 容姿:3頭と龍(蛇)の尾を持ち、黒い牙をはやす 背(顎)には無数の蛇(頭が50とも言われる)が生えている犬 家族:父にテュポーン、母にエキドナ、弟にオルトロス 3つの頭はそれぞれ過去、未来、現在を司る。 ヘシオドスはケルベロスの首はアルテミスの猟犬の数と同じ50あったとした。 他にも3〜100の首があるという説がある。 ヘラクレスの十二業を伝えた陶器に記されたケルベロスは3頭であった為、 三つ首のケルベロスが最もポピュラーであると考えられる。 冥府(タルタロス)の番犬であり、ハデスの忠実な僕。 冥府の入口のステュクス河の対岸に棲み、冥府の門青銅の大門(アケローン)の門番。 勝手に地獄に入ろうとしたり、地獄から出ようとすると、青銅が鳴り響く様な声で吠え、 襲い掛かって生肉を食べる。 しかし死者は快く迎え入れると言う。 ケルベロスは、美しい音楽(特にハープの様な弦楽器や歌声)が好きで、美しい音楽を 聴くと、それに聞き惚れてしまう。 死んだ恋人エウリュディケを求めて冥界へやって来たオルフェウスの歌声に聞き惚れ、 門を通してしまった。 アイネイアースはケルベロスの見張る門を通る時、蜂蜜と芥子の粉をこねて焼いた 煎餅でケルベロスを手なずけ、門をくぐった事も。泥が苦手とも言われている。 古代ギリシアの棺の中にはケルベロスに噛み付かれないようにと蜂蜜ケーキを入れた。 セテウスは裏道を通って冥府に入るがハデスに見つかり、4年間もの間罰として ケルベロスに食らいつかれ続けた。彼はヘラクレスに助けられた。 ヘラクレスに素手で捕まえられ地上に連れて行かれた。 その間、ケルベロスは苦しい息と毒のある泡を吐き、それが大地にしみこみ そこからトリカブトが生えてきたという。 ヘラクレスの偉業が認められると、再び冥府に戻された。 エジプトのプトレマイオス朝に伝わったケルベロスはセラピス神の従者。 右に犬左に狼真ん中にライオンの顔がついている。 地獄の公爵ナベリウスの別名としても知られている。 ナベリウスは鳥の姿をしているが、時に3頭の犬の頭の生えた鳥として描かれる。 |