●キルケ● 出自:ギリシア神話 別名:キルケー 同一:─ 前神:─ 字義:─ 容姿:─ 家族:父にヘリオス、母にペルセイス、きょうだいにアイエテス、パシファエ、パルセース、 オデュッセウスとの間の子にテレゴノス 魔女。アイエイア島に住む。 気に入った男がいると島に連れ養い、飽きると魔法で獣や家畜に変えて暮らしている。 ホメロス「オデュッセイア」によると、アイアエア島に辿り着いたオデュッセウスの 部下達は、キルケの差し出す食べ物を食べて豚に変えられてしまう。 オデュッセウスは、魔法を打ち消す効力のある草をヘルメスから貰っていた おかげで豚に変えられずにすんだ。 キルケは魔法が効かない相手に屈して部下達を元の姿に戻す。 しかし、オデュッセウスはキルケの魅力にとりつかれ、3年間キルケと共に過ごす。 部下達の帰還を望む声に我に返ったオデュッセウスはキルケと別れ、島を後にする。 キルケは忠告して、セイレーンの海域では魔力のある歌を聴いてはならない事、その後 二つの岩があり、カリュプディスとスキュラのいずれかを選ばなくてはならないと教える。 キルケの忠告に従いオデュッセウスは船員達に蝋で耳栓をし、自分だけ耳栓をせず、 あらかじめ身体を帆柱に縛り付けさせてセイレーンの歌を聴いた。 歌に魅入られて身をもがき、船を止めろと叫ぶオデュッセウスをよそに、 部下達は一心に漕ぎ続けてセイレーンの海域を無事通過する。 二つの岩では、思案して全滅するよりはましだと考え、スキュラの岩に近づく。 スキュラはオデュッセウスの船を襲い、船員6人を食べてしまうが、 その間にオデュッセウス達は岩から逃れる事に成功する。 オデュッセウスは艱難辛苦の末、イタカ島に帰還を果たすが、年老いて、 キルケとの間に生まれた息子テレゴノスに誤って殺された。 |