●盗人宮(ぬるびとみや)
出自:日本
別名:ぬすっとみやとも読む
同一:─
前神:─
字義:─

盗人であっても守護してくれる神、盗人神(ぬすびとがみ)が祀られた神社。
その一つは横浜市港南区の青木神社。
「新編武蔵風土記稿」にこの神社に隠れれば追っ手が見失ってしまうと、泥棒守護の宮である事が記されている。
社伝によると、元はこの神社は鵺住社(ぬえすみしゃ)と言っていたのだが、訛ってヌスト宮と呼ばれる様になった。
やがてそれが盗人宮、盗人の宮となったと言う。
またこの宮が氏子を含めて他村の領分を取り入れたと言うので、盗人宮と呼ばれるのだとも伝えられる。
この神社の祭神は久々能智命(くぐのちのみこと)

千葉県市原市の建市神社の奥宮も盗人宮と呼ばれている。
この神社の祭神は武甕槌神(たけみかづちのかみ)
おの奥宮のある場所は、五井海岸が見渡せる景勝の地であるが、追われた泥棒がこの山に逃げ込むと、追手の目をくらます事が出来た。
「房総志料」によると、その為泥棒仲間では、盗人の守り神として大変に信奉されていたと言う。

岡山県岡山市の戸隠宮、石門別神社も盗人宮と呼ばれている。
ある伝承によると、昔、盗人が追われてこの社に隠れ、ようやく追手から逃れる事が出来た。
盗人は二度とこんな危うい目に遭いたくないと、泥棒稼業をやめて真面目に働いたと言う。
改心出来たお礼に境内に松を植えたと伝えられる。
その松を盗人松と呼んでいたが、今も枯れていないと言う。

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