●ラクシュミ● 出自:インド神話、ヒンドゥー教 別名:ラクシュミー、パドマー(紅蓮花の女形) 同一:アラクシュミー、吉祥天、サラスヴァティ、パールヴァティ 前神:─ 字義:─ 容姿:四本の腕を持ち、水に浮かんだ紅い蓮の花の上に座り、 手には葉を持つ光り輝く美しい女神 左右から象(ガジャ)によって頭上に聖水を注がれている姿=ガジャ・ラクシュミー 家族:父にブリグ、姉にアラクシュミ、夫にヴィシュヌ、子にカーマ 古い時代では夫にヴァルナ、インドラ、バーリ 美と幸運の女神で後に豊作と家庭円満も司った。乗り物は梟。 元々は不吉祥を司る姉のアラクシュミと同一の女神であった。 幸不幸双方を司っていたが、分化した。 現在ではヴィシュヌの妻となっているが、その時代の有力な神の后となっている。 最初はヴァルナ、次にインドラ、アスラの王バーリの妻という説もある。 賢者ブリグの娘として生まれたが、呪われた時に乳海の中へ隠れた。 神々がアムリタを得ようとして乳海を攪拌した際にその泡の中から転生した。 その美しさに誰もが求婚したが、トリムールティの一柱ヴィシュヌの妻となる。 ヴィシュヌが10の化身となる度にそれに対応した姿で傍らに寄り添う。 起源について多くの説があり、蓮華、象など多様な事物とも関連づけられている。 ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァがアンダガという悪魔について協議していた時、 三神はふと顔を上げ、目が合った。 その時視線が重なり、エネルギーが生じて女性が生まれた。 白、赤、黒に染められた彼女を三人共が妻にしたいと考えた。 彼女は自分を三人に分け、それぞれが過去、現在、未来を表す。 白い女神のサラスヴァティ、赤い女神のラクシュミ、黒い女神のパールヴァティとなった。 三人の女神の誕生話はこの話以外でもそれぞれある。 インドのディーワーリーという秋祭りでは、人々は開口や窓という窓に灯りを灯して アラクシュミを家から追い出し、ラクシュミを迎え入れる。 |