● 出自: 別名:─ 同一:錬丹術 字義:「黒い土地(=エジプト)の技術」 自然の状態では不完全、未成熟の状態にある被造物を 何らかの神秘的、擬似科学的手法を用いて、 完全な物、成熟しきった物に導く事を目的とした術。 全ての物の本質を知り、宇宙の生成の秘密を知る為の学問。 エジプトの神官のみが知っていたこの術がギリシアに渡り、アリストテレスの哲学に 影響されて初期の錬金術の理論が誕生したと言われる。 ヨーロッパでは14世紀頃から行われる様になった。 一説によると中国の錬丹術が起源とされる。 目的の一つとして、金、人造生命(ホムンクルス)の製造がある。 ホムンクルスとは試験管の中で育てられる小人の事。 錬金術師が自らの理論の正しさを証明する為、 作り出した賢者の石が本物である証明に製造する。 諸侯や王族は錬金術師に援助して金を製造させた。 しかし詐欺師に資金を巻き上げられた例も多い。 錬金術師達の発見した燐や硝酸等の物質、フラスコやビーカー等の実験器具、 蒸留等の科学技術は、後の化学の元になった。 一つに賢者の石の製造がある。 賢者の石とは自然が長い時間をかけて行う熟成の作業を実験室で短時間の 内に再現し、物質に含まれる不純物を除去し完全な物質を作り出す秘薬の事。 金属を黄金に変え、あらゆる病を癒し永遠の命を与える。 一つにアルス・マグナを得る事。 アダムが神のもとを追われ、自然万物はその真の力を失った。 その力をアルス・マグナと言う。 これを得た人間は神に等しい力を得る事が出きる。 大いなる秘法の意で王者の法とも呼ばれる。 17世紀頃盛んになった考え。 「大いなる秘法アルス・マグナ」にたどり着く事はほとんどなかった。 錬金術は、現代では転じて金の工面などの術の意味もある。 |