inserted by FC2 system

猿鬼(さるおに)
出自:日本→石川県→能登
別名:─
同一:─
前神:─
字義:猿に似た姿のである為
容姿:頭に一本角を持ち、猿に似たの姿

元々は大西山の釜ヶ谷でその地のの頭である善重郎と過ごしていたが、
言う事を聞かなくなり、撃ち殺すと脅され逃げてきたと言う。

神社の裏にある岩穴に棲む。
付近の村を襲い、作物を荒らし乱暴を働き、時には子供をさらって食べていた。
その噂がとある年の神無月で行われる出雲での話題となった。
能登の事は能登の神に定めさせるのがよいと言う事になり、
能登一の神である気多大明神を大将、三井の大幡神杉姫を副将にとした。
神々は岩穴から出てきた猿鬼を狙って一斉に矢を放ったが、猿鬼の動きは速く
当たらない上に、当たっても全身に漆を縫ったせいで滑り刺さらない。
その内、猿鬼達は矢を握って投げ帰してくるようになり、神々は一旦退却した。
困った神杉姫が海岸を散歩していると、波の音が言葉となって
「白布千反に御身を隠して筒の矢を射させ給えよ」と聞こえてきた。
それに従い、筒矢で攻撃された猿鬼は、再び矢を掴むが、筒矢は掴んでも中の矢の
勢いは失わず、猿鬼は他の達に助けられ、岩穴に逃げ込んだ。
そこで神々は岩穴の前で歌舞楽曲で騒ぎ立て、猿鬼を招き寄せる。
おびき出された猿鬼は神杉姫によって刀で切り付けられ、絶命した。
猿鬼から流れ出した血液はどす黒く、川になった。

この川が「黒川」、矢が当たった所を「当目」、村人が猿鬼のを慰める為に建てた祠が
岩井戸神社となった。