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神曲(しんきょく)
出自:イタリア
別名:─
同一:─
前神:─
字義:─
著者:ダンテ・アリギエーリ

ダンテの代表作。
地獄篇、煉獄篇、天国篇の三部から成る。
全14233行の韻文による長編叙事詩であり、聖なる数「3」を基調とした
極めて均整のとれた構成から、しばしばゴシック様式の大聖堂に例えられる。
イタリア文学最大の古典とされ、世界文学史にも重きをなしている。

西暦1300年の春のある日、暗い森の中に迷い込んだダンテは、
そこで出会った古代ローマの詩人ウェルギリウスに導かれ、
地獄、煉獄、天国と彼岸の国を遍歴して回る。
ウェルギリウスは地獄の九圏を通ってダンテを案内し、地球の中心部、
魔王ルチフェロ(サタン)の幽閉されている領域まで至る。
そこから、地球の対蹠点に抜けて煉獄山にたどりつく。
(ダンテの時代、地獄は聖地エルサレムの真下に存在すると信じられていた。
ちなみにエルサレムより西へ90度にジブラルタル、中間にイタリア、
東へ90度にインド、ガンジス川があるという世界観である。)
煉獄山では登るにしたがって罪を清められていき、煉獄の山頂でダンテは
ウェルギリウスと別れる事になる。
そしてダンテはそこで再会した永遠の淑女ベアトリーチェの導きで天界へと昇天し、
各遊星の天を巡って至高天(エンピレオ)へと昇りつめ、見神の域に達する。