●大日如来(だいにちにょらい)
出自:仏教
別名:サンスクリット語「マハー・ヴァイローチャナ」音写
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:頭には髷を結い、宝冠、首飾りを煌びやかにつけた菩薩型

天地の全てにくまなく流れている宇宙の命そのものを言う。
人間はこの仏から生まれ、この仏に帰るとされて、毘盧遮那如来とは同身異名の密教の仏である。
人間も生きているうちにこの命に触れると仏になると言われ、その為に修行をして即身成仏する事をすすめている。
平安時代空海が「究竟最極法身(くきょうさいごくほっしん)の自境を以て秘蔵となす」と述べているように
大日如来の悟りの境地と人間が一体となる事を理想としている。

「金剛頂経」「大日経」によると、大日如来には二種類ある。
両手を胸の前に上げ、左手の人差し指を右の拳で握る「智拳印(ちけんいん)」を結んだ金剛界の大日如来、
膝の上に両手を重ねる「法界定印」を結んだ胎蔵界の大日如来の二つ。
全宇宙は大日如来の現れであり、それを構成する物は壊れる事のない知恵(金剛界)と、
一切を抱擁する慈悲(胎蔵界)の世界であると言う。

大日如来の分身である五智如来とは大日如来の持つ五つの属性である
法界体性智、大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智をあらわしたもので、
金剛界では大日、阿しゅく、宝生、阿弥陀、不空成就を、
胎蔵界では大日、宝幢、開敷、華王、無量寿、天鼓雷音の五如来を指す。
これは大日如来の本質と機能を指す。

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