●手長足長(てながあしなが)
出自:日本→山形県→庄内、福島県、「和漢三才図会」
別名:─
同一:─
前神:─
字義:手と足それぞれが長い巨人二人組みの為
容姿:足の長くて手の短い「足長」と足の短くて手の長い「手長」の二人一組

和漢三才図会に登場する妖怪。
足の長くて手の短い「足長」と足の短くて手の長い「手長」の二人一組の妖怪。
足長は足長国に、手長は手長国に住む巨人。
足長国、手長国は九州の平戸城付近にある。
手足の長い巨人であったとも、足の長くて手の短い「足長」と足の短くて手の長い「手長」の二人が存在したとも言われる。
湖中の魚貝をとる時に、足長が手長を背負い、二人一組で活動していた。
この手長足長が出ると、どんなに晴れていても天気が変わってしまう。

山形県庄内地方に伝わる伝説によると、秋田県との県境に位置する鳥海山に手長足長が棲んでいた。
日本海を通過する船に山頂から岩を投げ襲ったり、里に降りては人を食い殺したりしたと言う。
その為谷間には食われた人間の骨が小山の様に積もっていた。
それを知ったその地の守り神大物忌神(おおものいみのかみ)は霊鳥を使って巨人が出る時は「有や」、
出ない時は「無や」と鳴かせて警報代わりにした。
取り敢えず民はそれで安心して暮らせる様になったが、手長足長の悪行は収まらい。
そこで武士の姿をした大物忌神がこの巨人を退治した。
戦いの際、鳥海山が噴火し吹き飛ばされた山頂が海に落下し、現在の飛島になった。
別説では大物忌神が手長足長を威嚇する為に100日間祈り、鳥海山を噴火させたとされる。
福島県に伝わる伝説では、磐梯山に住んでいた手長足長は度々里を荒らしていた。
弘法大師空海(もしくは慈覚大師円仁)の祈祷により手足が短くなって大人しくなった。

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