●テュポーン●
出自:ギリシア神話
別名:テュポン、テュポエウス、ティフォン
同一:セト
前神:─
字義:「台風」
容姿:山程ある巨体で、ひげを蓄え、肩からそれぞれ百ずつの蛇(竜)の頭を持つ
それぞれの頭から黒い舌がチョロチョロ出て恐ろしげな声を漏らしている
目からは炎を吐き、手は休みなく働き、足は止まる事を知らない
家族:父にウラノス、母にガイア、(一説によると)父にタルタロス、母にガイア、(一説によると)母にヘラ
エキドナとの間にケルベロスオルトロス、ヒュドラ、キマイラプロメテウスの内臓を食べた大鷲、ラドン

ティタンがゼウスに敗れたのでガイアが生んだ怪物。
ポルピュリオンに率いられてゼウス達を襲撃した。
ある所伝によると、テュポーンはその最初の小手調べの段階では単身でほとんど勝利を収めていたと言う。
神々はテュポーンの恐ろしさに、思い思いの動物の姿をとり、エジプトへと逃れた。
ゼウスだけは思いとどまりテュポーンと戦った。
テュポーンはゼウスの手足の腱を切り、洞窟に閉じ込め勝利した。
そして自分の首を一つ切り、洞窟の入り口に見張りとして置いた。
しかしヘラクレスがやって来て他の巨人達を敗走させた。
そしてゼウスヘルメスアイギパンに救出された。
その後テュポーンはエキドナとの間に恐ろしい怪物達を設ける。

復活したゼウスに追い詰められたテュポーンはニューサ山に逃れた。
そこでエリニュスにより強くなるからと欺かれ、無常の果実を食べさせられる。
テュポーンはゼウスに追われ、エトナ山まで逃れる。
ゼウスはエトナ山を投げつけ、テュポーンはこの山の下敷きになった。
しかし不死身のテュポーンは山の下で炎を吐き続け、エトナ山は火山になったと言う。
後に風の神と考えられ、英語のタイフーン(台風)の語源となった。
一説によると、ゼウスアテナを一人で産んだ事に対して嫉妬した妻ヘラが生んだ。
竜巻から創造された怪物であるとも、竜巻達の父親であるとも言われる。
同じ疫病をもたらす熱風を吹く事からエジプト神話のセトと同一視された。

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