●使(つか)い魔(ま)
出自:ヨーロッパ
別名:─
同一:─
前神:─
字義:ラテン語「召使(ファムルス)」に由来する

魔術師の命令で仕事をする精霊や動物の総称。
使い魔はどんな家畜や鳥の姿にも変身出来、その多くは野原や生垣に姿を現すとされた。
ヨーロッパの殆どの地域や北米のヨーロッパ出身者の間では使い魔が変身したのは針鼠、蛙、蝦蟇蛙、甲虫、蜥蜴、鼠等。
ウェールズでは大抵の場合姿の見えない悪魔とされた。
ラップランド、ノルウェー、フィンランドでは蝿の姿をとる。
ナイジェリアヨルバ族では梟の姿をとる。
インド、マレーシアでは梟、穴熊、オオジャコウネコの姿をとる。
ヴァヌアツ、ニューギニアでは蛇の姿をとる。
オーストラリア先住民の間では大抵蜥蜴の姿をとる。
北アメリカ先住民の間では声は聞こえるが姿は見えない者がいる。
シベリアのヤキーラ、アラブのタビ、南アフリカズールー族のゾンビ、バンツー族のオベ、イヌイットのタケラ等の使い魔がいる。

大抵は予言、癒しや邪悪な目的の為に魔法を使って呼び出される。
その報酬として使い魔は主人から「滋養」を受け取る。
使い魔と言う言葉がこの意味で最初に使われたのはレジナルド・スコット「魔術の正体を暴く(1584年)」。
魔女達は使い魔達に身の回りの世話をさせていると考えられた。
ヨーロッパや北米で16世紀から18世紀にかけて行われた魔女狩りの話の多くは家の中に小動物(使い魔)がいたり、
魔女の身体に使い魔が吸った跡があったりする事によって立証されたと考えられている。
コットン・マザーはこうした考えを1563年から1604年の間にアメリカに持ち込み、魔女を見つける目安とした。
使い魔の中でも実態の無い物をアガシオンと呼ぶ。

また守護天使の様に超自然的な力によって保護、警告、役割を持つ従者の精霊も指す。

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