●聾神(つんぼがみ)
出自:日本
別名:─
同一:─
前神:─
字義:「聾」=「耳が聞こえない事、またその人」

日本では、古来より神は不具者の姿で現れると言う信仰がある。
盲目の神、片目の神、片足の神等多数の神がこの様な不具の部分を持っている。

沖縄県では火の神は耳が聞こえない。
そこで竈や囲炉裏等の火の前で大声を出したり物音を立てたりするのは神に失礼であり、守れない妻は失格であった。
逆に大阪府の今宮夷(いまみやえびす)や名古屋の熱田等では、神社の羽目板や拝殿の戸を打ち鳴らして神に知らせたと言う。
屋敷神がキンカ(新潟県等で耳の遠い人の事)だからと、一升瓶に煎り豆を入れてわざとガラガラ鳴らしてお供えする所もある。
聾であるが故に、耳の病気を救ってくれる神ともなる。
道祖神(どうそじん)をキンカ様と呼んで耳病の神として、蝉の殻を年の数だけ供えると言う。

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