●土蜘蛛(つちぐも)
出自:日本→奈良県→葛城山
別名:山蜘蛛
同一:─
前神:─
字義:─
容姿:背は低く長い手足を持つ人間の姿
 (妖怪としての姿)巨大な頭に短い胴体、長い手足を持つ大きな蜘蛛

古代には朝廷に従わない先住民の事を土蜘蛛と呼んだ。
「古事記」「日本書紀」や各地の風土記にその名前が見え、特に奈良県葛城山の土蜘蛛が良く知られる。
背は低いが長い手足を持ち、洞窟内で生活していたと言われるが、先住民に対する蔑称であるとされる。
奈良県葛城山の一言神社には土蜘蛛塚と言う小さな塚がある。
神武天皇が葛の網で土蜘蛛を取り、頭と胴と足の三つに分けて別々に神社の境内に埋めて巨石を据え置いた跡とされる。
中世にまで時代が下ると、土蜘蛛は完全な妖怪として考えられるようになった。

平安時代に出現した蜘蛛の妖怪。
大和朝廷に反抗して神武天皇に滅ぼされた人々土蜘蛛の怨霊が妖怪化したものと言われる。
「平家物語」「剣の巻」によると、山蜘蛛の名で登場する。
ある時法師に化けて武士の源頼光の屋敷を訪れ、糸を吹きかけ殺そうとした。
頼光は家来を連れて法師を葛城山まで追いかけた。
そこで、元の姿に戻った巨大蜘蛛を退治した。
北野天満宮近くには土蜘蛛が巣食っていた土蜘蛛塚と言う塚が残っている。

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