● 出自:日本→徳島県、東京都八王子市 別名:夜行様、やこうとも読む 同一:─ 前神:─ 字義:─ 容姿:一つ目で、首無馬に乗る毛むくじゃらの鬼 徳島県の大晦日の夜や節分の夜に現れる。 また、庚申の夜や夜行の日(節分の前の日)という特別な夜にも現れる。 この様な日は妖怪や魑魅魍魎達が活動する日だと言われており、特に夜歩きを戒めた。 運悪く出会ってしまうと、夜行さんに捕まえられ、首無馬に蹴飛ばされて殺される。 頭に草履を乗せていると何もされない。 夜行さんの来る夜におかずの話をしていると、家の中に手を入れて要求する。 地方によっては首無馬だけが単独で現れる事もある。 元々夜行とは、祭礼の際に御神体をよそへ移す事を言った。 儀式は深夜に行われるが、神事にかかわらない人は家にこもって厳重な物忌みをした。 夜行さんとは、その戒めを破り、神事を汚した者に対する祟りの具現だと考えられる。 また、八王子に伝わる夜行さんは、首無馬に姫が乗っている。 八王子滝山丘陵にあった高月城が敵軍の攻撃を受け落城寸前となり、 城主は姫だけでも助けようと馬に乗せて脱出させた。 しかし敵軍に馬の首を刎ねられてしまったが、馬はそれでも疾走し、 そしてそのまま姫を乗せ、天に昇った。 それ以来深夜の町を首無馬に乗った姫の化け物が徘徊した。 |