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陽宅風水(ようたくふうすい)
出自:風水術
別名:─
同一:─

人間が住んでいる住居(陽宅)に関する風水術の事。
墓地に関する物は隠宅風水と呼ぶ。
家相の様な小さな範囲から、一つの村や町を対象にする様な大きな物まで幅が広い。
「陽の気」を集め、「陰の気」を払い、住民達に健康と幸運をもたらす事を基本とする。
韓国や文革以前の中国、江戸時代以前の日本では大都市を作る際、この陽宅風水に
沿って作る事が頻繁にあった。
この様に作られた都市は実際に住みやすく、外部の敵からも攻められ難い。
代表的な都市として、洛陽、ソウル、京都、江戸がある。

19世紀前半、(しょう)という一族が商売に成功したので、大きな家を建てた。
この時主人が金をケチって大工と喧嘩になった。
その後、鐘一族がこの家に移り住むと、次々と家族に不幸が起こった。
長男次男が相次いで病気で死に、ただ一人残った三男は放浪息子になってしまった。
この三男、主人が死ぬと財産を食いつぶしついに家を分解して材料として売る事にした。
家を分解している最中、梁の裏から竹尺と古びた筆の呪物が見つかった。
この呪物には「三十年必折」(30年経ったら、この家は必ず壊されるだろう)という
言葉が書かれていた。
確かに、三男がこの家を分解し始めたのが、ちょうど30年目の事だった。