●ミトラス●
出自:ゾロアスター教、ミトラス教、「リグ・ヴェーダ」
別名:ミトラ、ミスラ、牧場の主、その顔は全世界に向いている、仇敵を打ち砕く最も強き者、千の耳と観察の為の万の目を有する欺かざる者
同一:シャマシュ
前神:─
字義:「契約」
容姿:ゾロアスター教によると、自分自身に剣をつき刺した姿の天使
家族:父に太陽、母に太陽の母

古代アーリア人の神。牧畜、審判、戦争を司る。
「リグ・ヴェーダ」にその名が登場する。
「アヴェスター」ではミスラと呼ばれる。
自らに刺した剣の傷口から流れる血は大地を豊穣にし、新たな生命を与える。
スラオシャ、ラシュヌと共に冥界で魂の裁判をする。
自分との契約を破った者には情け容赦なく打ち滅ぼすと言う狂暴な面も持つ。

やがて光明神としての性格が強調されたミトラスを主神としたミトラス教が小アジアで起こった。
キリスト教公認前のローマ帝国において盛んに信仰された。
古代ローマの冬至である12月25日は太陽が生まれた日と考えられた。
ミトラスが太陽とその母の近親相姦により創生の岩から誕生した日とされる。
ミトラス教は男性のみの宗教で、七つの位階がある。
低い順から「大鴉」、「花嫁」、「兵士」、「獅子」、「ペルシア人」、「太陽の使者」、「父」。
ミトラス教信徒はミトラスの英雄的行為によって現世の苦難から救済されると信じられた。
19世紀フランスの歴史、言語、文献学者エルンスト・ルナンの
「もし何らかの致命的な病によってキリスト教の成長が止まっていたなら世界はミトラス教化していただろう」
という言葉によって有名になった。
キリスト教がなくてもミトラス教が広がる事はなかったのではないかと見る者も多い。

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