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●アポロン●
出自:ギリシア神話
別名:フォイボイ(光り輝く)・アポロン、アルケゲテス(先導者)、アギュイエウス、デリアン、
   ピティアン
同一:ヘリオス、アポロ
前神:─
字義:─
容姿:永遠の若さ、輝く美貌を持った、男性美の理想とされる青年
家族:父にゼウス、母にレト、双子のきょうだいにアルテミス
   子にオルフェウス、アスクレピオス、
   (一説によると)クリュメネーとの間の子にパエトン

オリュンポス十二神の一人。太陽神。芸術、音楽(特にリラ)、詩歌、医術、予言の神。
知性、道徳、秩序、啓蒙(託宣)、真実、律法、弓矢、農業、牧畜、家畜の神。
植民都市の建設、人間の知的活動、道路の保護者。人間に治癒術を教えた。
アポロンの誕生にまつわる逸話は母レト項参照。
デロス島で生まれたので、それにちなんでデリアンとも呼ばれる。

温かい心と冷静な知性を兼ね備えた神。
アルテミスが若い女性の守護神だった様に、アポロンは若い男性を守護する。
毎日金色のたてがみ輝く馬が引く黄金の馬車に乗り、東から西へ曙の指す道を駆け、
西の地平線に炎をなびかせながら、沈んでいく。
生まれて数日で大人へと成長した、聖域を求めてハリアルトスへ赴く。
ニンフのテルプサがいる予言の力が湧き出る泉を自らの聖域にしようとしたが、
テルプサは自分の神域を奪われたくなかった為、デルポイを薦めた。
アポロンはそこを支配していたピュートーンを矢で殺し、デルポイオムパロスの下
もしくは割れ目の中にに葬りそこに自分の信託所を作った。
そしてテルプサへの仕返しとしてハリアルトスの予言の泉を大きな岩で塞いだ。
アポロンの信託所の巫女達はトランス状態で信託を神から授かる。
このトランス状態はピュートーンの死体から出るガスによる物だと言われる。
ピュートーンを殺した事から、ピティアンとも呼ばれる。
アポロンの神託は、古代ギリシア人の生活や行動を規定したほど有力だったとされる。

音楽の才能にあふれ、ヘルメス発明の竪琴に合わせて演奏して神々を喜ばせた。
ムサイ達の主宰。
弓術の師であり、疫病神としての性格を持つ。
転じて、医術の神であるとも言われる。
俊足で運動に長け、オリンピックで最初の勝利者となった。

ある時アポロンがリラパンは葦笛で音楽の腕を競った。
パンのファンだったミダス王はアポロンの勝ちを認めようとしなかった。
その為、怒ったアポロンに音楽のわからない耳なら、とロバの耳に変えた。

エロスにより「恋をそそる矢」を受けた為、ダフネに恋をした。
しかしダフネは「恋を拒否する矢」を受けていた為、アポロンを受け入れる事はなかった。
アポロンから逃げ延びる為、ダフネは自らを月桂樹の姿へと変えた。
このことを嘆き悲しんだアポロンは、月桂樹を自らの聖樹とした。

スポーツの得意な美少年ヒュアキントスの愛を得ようと、ゼピュトスと争い、勝利した。
ヒュアキントスはアポロンに付き従うようになる。
ある日、円盤投げをして遊んでいた時アポロンの投げた円盤を、嫉妬したゼピュトス
風で投げ返すと、円盤はヒュアキントスの額にあたり、彼の命を奪った。

トロイア王女カッサンドラを愛し、彼女に予言の能力を贈り物として授けた。

トロイア戦争では、アガメムノンから娘が解放される様にとの聖職者クリュセースの
願いを叶える為、ギリシア軍に火矢を放った。

ローマ神話のアポロはギリシアからの移入。