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●アザゼル●
出自:ユダヤキリストイスラム教、「失楽園
別名:アサセル、アザエル、アゼル、ハザゼル
同一:サタンルシファーイブリースアラストル
前神:─
字義:「の強者」、「完全なる除去」、「移動」、「荒野」、「山羊」、「遠くへ去る」
容姿:「地獄の辞典」によると、ひげと短い一対の角を生やした人。
   直立したカエルが書かれた旗を手にしている
   ユダヤ伝承によると、7つの蛇頭、と14の顔、12枚の翼を持つ
   「失楽園」によると、堂々とした背の高い天使。軍旗を持つ
   (一説によると)鳥の様な姿
家族:(一説によると)妻に美しい人間、人間との間の子に巨人

地獄の君主。地獄軍の第一旗手。人間の誘惑者。羊の守護者。
ユダヤの伝承では蛇に乗る者としてイメージされ、
7つの蛇頭、と14の顔、12枚の翼を持っていると言われる。
元は智天使(ケルプ)だったと言われ、中世の悪魔学では風を操る魔神だとされる。

地上の人間を見張る役目を負ったグリゴリの指導者であった。
しかし地上の美しい娘達に魅了され、人間の女性を妻に娶ってしまった。
グリゴリ達200人の天使は女との間に巨人族を生み出した。
への反背行為はこれだけにとどまらず、人々に禁じられた様々な知識を与える。
それは剣や盾等の武具、金属の指輪等の装飾品、化粧の仕方等であった。
これにより男は戦い争う事を覚え、女達は派手に装い男達に媚を売る事を覚えた。
その後、は怒って大洪水を起こした。ノアの洪水をもたらす原因を作った張本人。
彼はこの罪によりラファエルに縛られ、荒野の穴に投げ込まれて天に昇れなくなった。
逆さづりの刑に処され、タロットカード「ハングドマン」の起源になったとも言われる。
このハングドマンの由来は諸説ある。
アザゼルはサタンルシファー)と同一視され、の最初の人間であるアダム
服従せよと言う命令に背いた為天界から追放されたとも言われる。
以後、彼は荒野に住むとされた。

元々は旧約聖書に登場する正体不明の砂漠の生き物とされている。
レビ記」第16章8〜10節には、人々が彼の為に山羊を捧げていたと書かれている。
しかしその性格は曖昧で、「悪魔」と言う一般名詞と同じ様に使われている。
ユダヤの7月(9月に相当)の10日を贖罪の日として祝い、牡山羊を二頭捧げられる。
一頭はの為に捧げ、その血が贖罪に使われる。
一方はアザゼルの為の山羊でアザゼルの山羊(もしくは贖罪の山羊)と呼ぶ。
大司祭がアザゼルの山羊の頭の上に手を置き自分と民の罪を告白し砂漠に放す。
その山羊に全ての罪を負わせるという儀式である。

起源はシリアの神だったと考えられている。
ミルトン失楽園」によると悪魔軍団の軍旗を持って堂々と登場。
コラン・ド・プランシー地獄の辞典」によると髭と短い一対の角を生やした人間で
直立したカエルが書かれた旗を手にしている。
イスラム社会ではジンの祖先イブリースの別名とされる。